2020年1月18日の土曜プレミアムで2004年に富山湾で起きた「海王丸座礁事故」についての放送があります。
幸いにも大きな被害が出なかったようですが、ひとたび間違えれば全員が亡くなっていた可能性もあります。
海王丸座礁事故の概要と原因が何だったのかをまとめてみました。
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海王丸座礁事故とは?
出典:きららか射水観光navi
海王丸とは公開の練習をするために作られた練習帆船です。
その海王丸が、2004年10月20日に実習生167人を乗せて、富山湾に停泊していました。
しかし、この時富山湾には台風23号が接近していました。
この台風23号により、海王丸座礁事故が起きたのです。
海王丸座礁事故の台風23号とは?
台風23号は2004年の10月16日にマリアナ諸島付近で発生し、日本に向かって北上していくうちに大きくなりました。
その被害は98人となり、同じ年に起きた新潟中越地震と並んで激甚災害に指定されました。
海王丸座礁事故の結末
富山湾内に停泊していた海王丸は錨を下ろしていた、にもかかわらず荒れ狂う波と風に押し流され富山港の防波堤に激突します。
その結果、船に穴が開き浸水する事態となりました。
幸いにも海上保安庁特殊救難隊によって、17時間後の10月21日15時20分に救助が完了したので、被害は0人でしたが一歩間違えれば全員が犠牲になっていたでしょう。
海王丸座礁事故の原因は?
海王丸座礁事故ののち、マスメディアや社会では船のナンバー1、ナンバー2である船長と一等航海士をたたく声が多かったようです。
その理由としては、台風にも関わらず避難行動をとらなかったからです。
台風23号の大きさが想定外だったという反論はあるかもしれませんが、そうであっても実習生もいるので、避難行動を取るべきだったと非難されました。
船上では、波風の力を見くびっていけないので
海王丸座礁事故で船長はどうなったの?
海王丸座礁事故により、167人の実習生を含む人命を危険にさらしてしまった船長。
事故後は多くの非難を浴びる結果となってしまいました。
しかし、事故前にはインターネットを調べて気象庁のデータを入手し、台風の勢力が弱まるということを事前に確認したうえで、停泊したようです。
ただ、もし台風が想定より大きかった場合、どう避難行動をとるのか?という安全確保が十分でなかったため、海難審判により、船長と一等航海士の方は2か月の業務停止が命じられました。